今日は2021年7月16日、東京2020オリンピックまであと一週間らしい。 私がいつも喚いていることやテーマにしていることといえば、矮小で個人的な問題ばかりだが、ここ最近の社会の混沌の極まり具合は、それに対してもの申そうとしない、問題を是正すべきとも…
僕が20秒足らずのカットアップソング(僕らは自分らの曲をそう呼んでいた。パンクのレコードからサンプリングしたギターリフを適当にソフトで切り貼りして作ったようなジャンク・ロック)ばかりやる、粗末なバンドをやっていたときに、彼女は客として現れた。…
お別れ会で、生徒の前でTheピーズの「グライダー」を弾き語りしようと思いついたのは、相変わらず一人で飲んでいる時だった。私は破滅的な飲み方はしない。スーパーで買ってきたワンカップを少しずつ飲み、酔いが適度に回ってきたところで、「くにゃくにゃく…
彼女に出会ったのは、会社の近くのコンビニに昼食用のパンを買いにいったときのことだ。 白く整った顔立ちをした彼女は、パリッとした白いブラウスに、プリーツの効いた紺のスカート、黒い革靴を合わせていた。彼女を美少女と呼ぶには、自分の美しさを重く背…
コンピュータ・ファイトというバンドで、僕はベースで、山野はギターを担当していた。ドラムはサークルの知人に頼んでやってもらった。(名前は忘れてしまった)ギターリフを繰り返し、二、三の展開をしたあと、グチャグチャにフェイドアウトしていく、という…
youtu.be 「11歳でドストエフスキー、15歳でエヴァンゲリオン」というトリッキーな歌詞を聴きたさに再生したら、恋愛を当事者の視点でなく、「神様」の視点から見守る、という名曲で、去年から中毒的にリピートしている。 「11歳でドストエフスキー、15歳で…
ガセネタの音楽に出会ったのは、YouTubeにアップロードされた「社会復帰」の音源で、浜野純の凄まじいギターにグワーッと引き込まれた。 www.youtube.com 「ガセネタの荒野」は、ガセネタのベーシスト大里俊晴による、バンドの自伝的小説で、ギター浜野純と…
歩行 日に日に目はうつろになっていき視力があるのかもわからない幼年のトラウマと現世を毎日無数に往復し、擦り切れた靴底を確かめることもせず、不恰好な歩き方はいつまでも矯正されない。叫ぶ言葉は空気振動以上の意味をもたず、自分の脳だけをわずかに痙…
つり革から手を離す テレビをつけるとダウン症のこども 投げっぱなしの電子の痛み 電車の人はみな目が真っ赤 私の胸からは汗が吹き出し、 誰にも近づけない ダウン症のこどもは ひたひたと涙を流すが 海にも川にも流れなかった 私はただ、めちゃくちゃな部屋…
田舎 田んぼに刺さっている 安物のビニール傘 凝縮された泥を吸って ぐちゃぐちゃを野に吐き出している ヘルメットを被った中学生が どうしようもなくそこに突っ立っている この世は擦り潰された鉄片で 人間は酸化した粉だった 15年の田舎暮らしの彼岸に 水…
はじめまして、諦念玲奈です。 パンパスグミ・ポジティブオレンジというバンドでギターを弾いてます。 ブログ始めました。よろしくお願いします。